自治会・町会インタビュー 常盤町内会

常盤町内会役員のみなさん

町田市常盤日枝神社の境内内にある常盤町内会館。春になるとみごとな桜が咲き誇る。

現在の常盤町内会役員のみなさんは、ほとんどが公務員や会社員を定年退職されてから町内会活動に参加された方々だ。

町内会活動に参加したきっかけはひとそれぞれで、中には「ほぼほぼ無理やり引きずりこまれたんだよ笑」などと冗談も飛び交うシーンもあったが、みなさんが声を揃えて聞かせてくれたのは「サラリーマン時代はあまり地域に関わってこれなかった分、今からでもせめて何かできることを」といった地域への関心だ。

大工さんや不動産やさんなど、職業を持っている方とそれ以外の方々はシルバーで働きながら常盤町内会の役員として日々活動を行っている。

町内会活動は意外と忙しい

「夜遅くまでやることもあるからね。」

常盤町内会の活動は定例会をはじめ、お祭りやイベントの調整や準備、理事会や班長会の準備と実施、防災組織の編成や清掃活動、役員会研修への参加、町内会だよりの作成や掲示板の管理など多岐にわたる。

ゴミ出しひとつにしても当たり前のように収集日にゴミ出しをしてもビン・カンのカゴや烏対策のネットなどは誰が管理しているのか。収集が終わればカゴやネットの回収は誰がやっているのか知らないまま恩恵を受けているひとも多いのではないだろうか。

地域のお祭りやイベントに関してもなんとなく家を出たら毎年当たり前の光景として見てきた風景も、こうした自治会・町会に携わる方々が準備をしてくれているから恒例行事として成り立っている。

町内会の活動を知らないひとたちに「町内会は必要か?」と聞くと「必要ない」と感じているひとの方が多いだろうと役員のみなさんは言う。

それでも普段のなにげない日常を守るのが自治会・町内に携わるひとたちの仕事であり常盤町内会の役員の方々が大切にしているところだ。

「東日本大震災とか、大型の災害があればそれをきっかけに地域への関心が急に上がるけど、それを忘れるのと同じペースでまた地域への興味って減っていくよね」

災害がないことは良いことだけれども、有事の際に備えるためにも日々の町内会活動が大切だと感じたシルバー世代が定年退職後に、理由はどうあれ地域のコミュニティつくりに試行錯誤している姿はその地域に根差すひとたちにとってはありがたい存在にちがいない。

他の町会・自治会の中には青年部や婦人部といった部会があるところもあるが常盤町内会はそういった部会はなく、回覧板だけのコミュニケーションの限界も感じている中自治会・町内会向けアプリ「いちのいち」の導入を実施した。

「実際に回覧板回していて感じるところは、やっぱり全然見てない人もいるだろうし、町内会に入ってない世帯もいっぱいある。そういうところは当然回覧も回らないし、 せっかく毎月作ってる町内会だよりも見られていないだろうしね」

サラリーマン時代の習慣で起きている時間はたいていパソコンの前にいることが多いという常盤町内会役員のみなさんは携帯やスマホよりパソコン閲覧ができると楽なんだそう。

「例えば回覧板がいらなくなるとか、掲示板もいらなくなるとかはない。あったとしても10年とかじゃなく、もっと先の話。」

気にして情報を取りにいかなくても、なんとなく情報がはいってくる仕組みが自治会・町会には必要で、それには回覧板や掲示板が担う役割は大きく、そこにさらにネットが不可欠だと常盤町内会役員のみなさんは語ってくれた。

とはいえガラケーが使えなくなっても町内会の会議とか予定は事前にわかっているし、パソコンから確認するだけで事足りるからスマホはいらないかな、という方もいてひとくくりに「ネット活用」といっても近年のトレンドであるモバイルファーストではないUI設計も自治会・町内会向けには重要なポイントとなってきそうだ。

「スマホも使いたおすと便利は便利なんだろうけど、若い人の使い方聞いてもカメラとゲーム機って話が多いからね」

インタビュー後にひとりの方がスマホに変えてからカメラは持っているものの、ほとんど使わなくなってしまったと声をかけてくださった。また機会があればお持ちのカメラの話も聞いてみたいものだ。

最後に常盤町内会のみなさんから、毎月1回発行している町内会だよりの「いちのいちMedia」への転載(一部抜粋)もご快諾いただいたので、今後も常盤町内会のみなさんの様子をお届けしていきたい。

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