自治会・町内会インタビュー 三軒茶屋町会 – 3 町会発アプリ開発へのチャレンジ

2023年、三軒茶屋町会は血清90周年を迎える。
12月には区長を迎えて大々的にセレモニーを行う予定のため、協力者の募集を行ったがなかなか手があがらなかったと言う。

「いちのいち」を導入したものの、今いる役員たちはまずスマホのアプリダウンロードが難しいと難色を示したりする人もいたそうだが、偶然知り合った若い世代のエンジニアに「いちのいち」を紹介したところ「僕も入りますね」とささっとアプリダウンロードをして参加してくれた。

最近の若い世代の方が、教えると理解は早いんだなっていう感覚がありますね。

町会の代替わりも課題となっている今、いっそのこと若い世代に協力してもらえる体制を作ればよいのでは?と考えたお二人は90周年セレモニーの企画を隣接する昭和女子大学の学生に協力を仰げないかと相談し、学生ボランティアの方々に協力してもらえることになった。
こうしたきっかけを得て、少し刺激のあるあの学生さんと一緒に、 どうしたら若い世代が町会活動に関心を持ってもらえるかのヒアリングも行っていきたいと言う。

そして商店会とも密接に関わる三軒茶屋という地域だからこそ町会の枠を超えた街の活性化を目指していきたいと考えている。

これまで手掛けてきたシステムや権利を組み合わせることで地域のプラットフォームをつくり若者が地域に関心をもつ道を作っていきたい。

町会運営の危機感を感じてはいるが、この危機感は町会だけの問題ではないと志賀さんは語る。
確実に高齢化が進んでいく中で、世田谷の少子化についても意識しつつ、そうした危機感を持つことこそが変化できるかどうかの分かれ道になる。

三軒茶屋で若者が地域に関心を持つプラットフォームが作れれば、同じような課題を持っている別の地域に展開することもできそうだからと志賀さんはアプリ開発を進めていきたいと話してくれた。

自分が身近に感じる危機感は恐らく他の人も感じている。自分たちがよければそれでいいといった考え方ではこれまでの慣例をがらりと変えていくことはできない。だからこそ三軒茶屋町会は「いっそ若者に歩み寄っていく」という選択肢も視野にいれ、これまで培ったスキルを活かした町会運営をスタートさせる。

こうした新たな取り組みが町会運営のスタンダードとして定着していくと変革できた地域とそうでない地域の明暗がはっきり分かれていきそうだ。

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