自治会・町会公式インタビュー 代沢中町会 柔軟な思考であらたなメンバーを探す会長田中さん

元々親御さんの代からこの地域に長くお住まいの田中さん。町会に入っていて地域の方にお世話になっているとか助けられたという話をずっと聞いて育ったこともあり、自然と町会が身近な存在だったそう。

とはいえ現役でお仕事をされていたときは東京と大阪を掛け持ちでほとんど不在だっため、町会活動を自分がやるとは考えたことはなかったんだとか。

地区部長をずっとやっている人に泣きつかれたんだよね

東京にはいないからと断ったものの、長い地域付き合いの中で定年を機に役員として町会活動に参加することになり、今や会長として代沢中町会を見守る存在になった。

田中さんが参加された当時は「代沢中町会に男がいるのか」と言われるくらい女性主導だったという。

当時はとにかく女性世界で「男の人もしっかりして!」としょうっちゅう言われてたけど、最近はこっちが逆にしっかりしろよって言ってやりたいな。

女性中心だった代沢中町会が男性も活躍しているところを見せることができたのは防災部長の柏木さんの功績でもあるという田中さん。

連絡会を毎週行うようになり結束力も高まり、男だからとか女だからとかではなく組織としてさまざまな人に町会活動に興味を持ってもらいたいと話してくれた。

他の町会長さんと話したとき、その町会に青年部があり、青年部を中心に盆踊りなどを行っているという話を聞いたそうだ。

青年部とか婦人会という組織をどうしても町会に組み込もうと考えてしまいがちなのだそうだが、田中さんはそうは思っていない。町会とは別の組織として青年部があって、飲み会をしたり仲間を呼んできてくれる関係性が作れることが良いと考えている。

話をわかってくれるやつを連れてきて、地域のことを何か手伝ってくれるくらいで良くて、地域全体のことを考えて動ける人が動きやすい居場所を作っていくのが本当はいいんじゃないかな。

代沢中町会には昔から青年部がないそうで、堅苦しく思われてしまうくらいなら「町会活動」という概念ではなく、もっとライトな感覚で地域に関わってもらえる“青年部”という組織を作るなども検討していきたいそうだ。

町会本体もきちんと活動を行っていく必要はあるものの、新たなものを加える必要性、そして気の合った仲で「きちんと任せてやってもらう」ということを課題にしてもいいと田中さんは語る。

どんな組織もそうだが、この「きちんと任せる」というのが案外難しかったりする。

青年部ができたらやってほしいことは?という質問には「防犯パトロール」をあげてくれた。代沢中町会の地域はサラリーマン家庭が多いそうで、ウィークデイのパトロールが難しいという。

現在の役員の方々だけだと子供の登下校の時間パトロールだけを昼間に実施しているが、街の防犯という観点で考えるのであれば夜間でもいい。

パトロールの定義だって変えればいい。

その後ビールで乾杯したっていい。

これまでの慣例や決まり事も広い視野で考え、堅苦しくならず、町に住む人が気軽に参したくなるような「町会」という町会そのものの在り方を見直す時期を感じて新たな若手の“まちづくり”メンバーを探しているようだ。

インタビューの最後に「いい町だから引っ越してこない?」とお茶目に勧誘をしてくれた田中さん。そんな会長がいる代沢中町会はこれからどんな変革を行っていくのだろうか。

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