自治会・町会インタビュー 赤堤一丁目町会 – 1

赤堤一丁目町会上田会長
「写真は苦手なのよ」と言いながら笑顔を見せてくれた上田会長

「それじゃなにが聞きたいんでしょうか。」

そういいながら笑顔で出迎えてくださったのは世田谷区にある赤堤一丁目町会の町会長上田啓子さん。

赤堤一丁目町会は自治会・町内会向けアプリ「いちのいち」を導入している町会のひとつで、その中でも会長を「つぶやき担当」として役割分担し、「いちのいち」を活用しているユニークな町会だ。

今回はそんな赤堤一丁目町会の会長をつとめる上田啓子さんとはどんな方なのか、そして赤堤一丁目町会の「いちのいち」活用の工夫についてのお話を伺い、3回にわけてご紹介したい。

第一回目の今回は、赤堤一丁目町会を支える上田会長のお人柄に迫ってみたい。

上田会長のお人柄

上田会長の生まれは新宿歌舞伎。歌舞伎町にある文房具屋の娘として生まれ育ち、結婚を機に赤堤一丁目に越してきた。

眠らない街として名高い歌舞伎町にある文房具屋、というのも興味がわくが「歌舞伎町にあったってだけで普通の文房具屋よ、“怖い”っていわれるような人もいたかもしれないけれど、普通に文房具買いにきて普通にコミュニケーションとれていたから怖い思いなんてしたことないわ。」と笑い飛ばす上田会長は時代を切り開いてきたパワフルさと固定概念にとらわれない柔軟さがにじみ出ていた。

現在赤堤一丁目町会のホームページの会長挨拶では防災訓練時に実施される“白バイ乗車体験”で撮影した写真が採用されているのでそちらもぜひご覧いただきたい。

赤堤一丁目町会│会長挨拶

海外で体験した日本のよさ

「海外に行ったとき、電車に乗ったら私の指定席に座っている人がいて、どいてっていっても知らんぷり。アバウトな生活もいいかもしれないけれど日本の暮らしが当たり前だと思っていたらびっくりしちゃう。」

イタリアに行ったときは飛行機が遅れても気にする人は少なく、時間がすぎてようやく出発ってなったときでもチケットを見せたら自分の席がなくなっていて立って乗ったというから驚きだ。

「飛行機に立って乗ったときは国内線だったからなんとかなりましたけど、シートベルトなんて関係なかったですよ!でもそんな思いでも今となってはいい経験よね。」

おおらかな外国の文化に触れ、日本で生まれ育った大切にしたい気持ちを実感されてきた上田会長だからこそ、地域の取り組みに関しても優しく、ときに真摯に向き合ってこられた。

2011年、震災があったときもちょうど都庁にいたという上田会長。電車も止まり、電話も通じない状況で、とにかく甲州街道を歩いて帰路に向かう道中で同じように帰路に迷う方と出会い、相乗りしながら戻ってきたのだという。

「見ず知らずの間柄でも助け合って乗り越える、そういうのって日本人が忘れちゃいけない心でやっぱり大事にしたい。」

そうした思いを持ちながら、面白そうなことにはなんでも飛びつくという上田会長。第二回目ではそんな上田会長がこれまで飛びついてきた地域の取り組みについてご紹介したい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!